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究極のリサイクル環境か?
長距離移動の連続から解放され、さあ晴天のもと撮影できるぞと意気込んで7時に起きたもの
の全く話にならないほどの暗さにすでにあきらめが入る。賓館で7時半から朝食の用意ができ
るのでだらけモードにてウダウダと時間が過ぎてゆく。
今回の同行者であるムンフさんのはなしをしていなかったのでここで簡単に紹介しておくと、
岡山大学に留学しアルバイトでいろいろの職業経験を積んだようで日本の裏社会のことには
かなり詳しい。またモンゴル相撲が得意というだけあって日本の相撲にも精通していて、自らも
ビール会社主催の大会に出場して優勝を成し遂げ賞品のビールを仲間と数ヶ月間飲んだとい
うことだ。性格は温厚でガツガツしたところがなく人当たりもよい。今回彼がいなかったらセンさ
んも雪道の長距離運転はきつかったことだろう。夏に青年部長夫妻が経棚の病院に張り付い
ているときにも随分とお世話になったようなので、この場でもお礼を申し上げたい。
![]() にロケハンしておいた宜安駅を出たところにあるSカ ーブに張り付く。ここは羊肉さんのHPに写真がのっ ている場所だ。今日はもやというより霧に近い状態 で近くのセメント工場の音がするものの、動くものは 鳥と線路を渡る地元の人民だけしか見えない。複数 の賓館服務員にこの天気について訊ねると各人各 様の答えが返ってくるが、共通しているのは冬に入 るとこういう状態が多いということ、晴れていても地 上部はもやがかかる地域のようだ。確かに気温は マイナス8度程になっているが風が無いため貧弱装 備でも耐えられる寒さなのだ。
途中10時台に東から西、少し間をおいて西から東方向にゴロゴロと列車の音が聞こえてい
た。きっと宜安から分岐している線路だろうがなぜかドラフトは聞かれずタイフォンのみが響い
ていた。この次はこの線だと勝手に決めつける。
![]() 過ぎたことだし、と持ってきたパンをビールで流し込 み一息つくとセンさんから電話があり「カップ麺とお 湯を持ってゆくから少し待って」とのことで再び師匠 とバカ話などしていると、音もなく霧のなかから蒸機 が現れセットしてあったカメラに飛びつきシャッター を切るが「あれっ!単機じゃん!」「なんだよ、やら れたな〜!」と呆然(12:40)。撤収準備が終わった ころ、センさんがクルマから10分ほど歩いてカップ 麺を運んできてくれたので状況を説明する。 初日の運転パターンを参考にすると今の時間に 貨物が無く、単機で発電所まで行くのであれば発 電所の財源を引き上げにきたとしか考えられず、 今日の発電所行きは撮影時間帯ほぼ絶望的との判断であることと、発電所発の貨物が必ず あるから待つと伝え。単機の築堤に移動する。
雪がなければ築堤までクルマで入ることができるが入り口の部落の道が狭く除雪が充分でな
いため、豚小屋を併設したレンガ積みの民家の間の生活道路を歩くと声はかけてこないが明
らかに「なんだこいつら?」の目で住民が見ているなかビールとカップ麺を持って築堤まで歩く。
カップ麺にお湯を入れると来るという「伝説」もあることから撮影場所を決めいただくことにす
る。霧の中から太陽が出てきてシルエットにはベストと再度場所を小移動するも山陰に沈んで
しまいアウト。まだ明るさがあるからと粘るが16:30に引き上げを決定、「伝説」は所詮伝説な
のか・・・。
まだ賓館に戻るのは早かったので、平山の市街地に入り次回に使えそうな宿のロケハンを
する。この時点ですでにリベンジ決定である。賓館クラスは2軒あり1軒は高くてサービスが悪そ
うなのでもう1つのほうが消去法で残る。撮影ポイントには平山のほうがかなり近く道路状態も
良好なのでこちらがお勧めである。
今日はやけ酒だからおいしい料理とおいしい酒がいいね、と大いに反省会を行い明日で最
後の石家庄で成果を上げたいものだと、寒さの中長時間の棒立ちで冷えた体をあたためると
急に酔いがまわってきたのだった。
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