「修行の旅」12月21日(火)雪





朝顔を洗うとのどがイガラッぽいので暖房のせいかと思ったが黒い痰がでてきて煙をかなり吸
っていることを改めて気付かされる。一面の雪でさらに降り続いている状況に固まってしまう
が、賓館にて朝食をとりながら作戦を練ることにする。本来なら午前中英豪をやってから平頂
山方面へ移動する予定であったが、この雪では道路が高速も含め凄い状況になることは予想
ができたので、心残りではあるが思いきって南部の地区は切り捨ててなるべく早く石家庄地方
鉄路まで行ってそこで粘ってみる事に決定した。しかし英豪は昨日暗い中で一往復しか撮れて
いないので雪景色も貴重だろうと現地まで西へ戻ることにする。

  幹線道路こそスイスイと動いているものの枝道に入るとかなりの積もり具合である。坂の無い
ところではまだ下が凍っていないために滑らない
でいるが急坂ではすでに登れないクルマが続出
していた。英豪鉄路の踏切番に運行状況を確認
すると夜明けからまだ来ていないとのことで集配
駅で聞き込むとカマは机務段に全部集まってい
るという。集配駅から左方向に進むと積み込み
駅であるが、右方向に分かれた線路の終端に廃
坑になった施設を横目に見ながら机務段というよ
り線路の引き込まれた町工場という風情の場所
が現れる。今回初めて三脚を立てて低速シャッタ
ーにて雪の流れとカマの組み合わせを狙ってみ
る。1本の線路に2両が停まっていて、近くには赤
錆びたボイラーだけになった廃車体があり枝分
かれした線路の先にある塀の中には2両がいて整備中、さらにもう1両が建物の中で溶接工事
をしていた。

 そこそこのものが撮れて満足しているともう直ぐ出庫らしいので様子をみていると、バンバンと
元気な音を出してでていった。集配駅には空車が2両置いてあったのでおそらく昨日と同じよう
に2両を持って積み込み駅に行っているはずなので現場まで行くと労働者達がツルハシで線路
の間に詰まっている雪とガラを取り除いているところに出くわしC2バックで激撮。そろそろ出そ
うかなと昨日の丘で待つがまたもや単機のお出迎えがあり今度こそ重連と期待すると、これま
た昨日と同じ単機と2両の2本だった。集配駅にて労働者の動きを観察していると乗務員を含
めて全員が建物に入ってしまったのでどうしたのか聞いてもらうと、線路の状態が悪く除雪にし
ばらく時間がかかるので当分列車は動かないとのことで本線走行撮影はあきらめ街で昼飯を
食べて英豪とはさよならした。



 英豪から義馬まで行って当日中に露天掘りの蒸機を見るつもりで東へクルマを走らせると縄
池の街を過ぎたあたりから道路を歩いている沢山の人民に出会いはじめる。間もなく車列は
動かなくなってきたがいつものスーパードライバーぶりを発揮してクルマの隙間を縫ってゆくも
のの交通公安の目が光っておりいよいよ先に進めなくなり側道に駐車して2時間様子をみた
が1ミリも動かなかった。この先何台もの大型車が坂のため登れずにいるのと、横転事故があ
ったそうでバスに乗っていた縄池の住人が大量に歩いている状態は変わらない。三輪自転車
によるパン売りやゆで卵売り、カップ麺売りなどが売り歩き道路はゴミだらけとなりはじめてい
る。ここでこれ以上待つと雪の中夜行運転となり大変危険なのと縄池の街が義馬より圧倒的
に近いため縄池まで戻ることにした。CD屋などを物色し地図を購入しようと本屋を探して街中
を徘徊してみたが見つからず。18時頃から夕食となった。前夜は満室と言われた街一番の会
盟大酒店にて泊まる。今日は何事も起きないことを祈りつつ就寝するがこの辺りから今回の旅
は修行なのかなと感じはじめていた。


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「修行の旅」12月22日(水)石寺炭鉱
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