草原から菜の花の峠へ No6





7月15日(木)サンダル

 ピカピカの晴れなので、まず熱水の橋でシルエットをやることにして河に降りると何やら来て
いる気配がする。急いでセットすると重連単機だったが空に綺麗な色が付いてくれたと確信し
た(5:03)。夜明け前に現場にいることは鉄則である。

 クリアな視界があるので、橋の俯瞰場所から三地の踏切までの俯瞰地縦走を提起させても
らうと簡単に「いいよ!」と快諾をもらう。昨日の2列車同時フレーミングが頭から離れずにいて
今度は山側からやってみようとの目論見であり、今日のルートなら運に恵まれれば充分可能な
アングルが点在しているからだ。センさんには14時の三地の踏切で待ち合わせまでゆっくり休
んでもらうことにした。           
  河から山登りを開始して40分くらいで西行の煙を現認する。かなり遠いのでまだまだ時間が
あるなと再び登りはじめるが、ふと振り向くとすぐ近くまで来てい
た。またも重連単機でさらに東行が貨物を引いてやってきて三地
交換である、「もしかすると…」さてどこでどう撮るか悩んでみる
がまだまだ高度を稼いでおらず。結果は×…。そう簡単に撮ら
せてはくれないのでますます深みにはまってしまいそうだ。一息
ついてから、ん?とチサ区氏の足元を見ると驚いたことにここま
でサンダルで登ってきていたのだ。彼のサンダル好きは仲間内
ではみんな知っているが、ここは熱水の山の上ですぜダンナ!。
ちなみに前日に5元のものが切れてしまい7元の品物にしたそうである。                              
  この後西行2本東行3本が来るが三地交換は無く全部が通過
する。11時を過ぎた頃には北側の山並では黒雲が出て稲光と発
破のような雷が轟いている。峠の方角も暗くなっていて、3本の線
路が並行に見える場所にいる我々には隠れるところは何も無
い。一応雨装備は持参してあるが雷までは想定外だったため、
真剣に撤収を考え始めたらセンさんから電話があり場所を教え
るとすぐ近くまでクルマで迎えに行くという。上から見ると確かに
道があるのがわかる。土色だけの冬場にしか来た事がないの
で、保護色となって今まで道の存在に気がつかなかっただけな
のだ。曇りでも緑色の大地はきれいに見える。

 5分ほど下ってクルマに乗り込むと途端に雨が降り出した。すごいタイミングだなと感心してし
まった。大雨になったら熱水第一随道まで歩いて避難しようかなどと言っていたので本当に助
かった。街から天候を観察していてもうすぐ降り出しそうだと判断し電話をかけてくれたセンさ
んに感謝した。天気が回復するのを待ちつつ昼食となるが、今日は金泉美食城の移転日だっ
たので久々の集通賓館である。

 食堂を出てもまだ雲が多かったが東の方を見ると晴れている。撮影最終日であり赤峰までの
経由地である林西まで行ってみて列車が来るまで待つことにする。現場に着くと西行が順光の
なか停車中で、残りのフィルムを撮りきって今ツアー撮影の終了である。あとはひたすら承徳
を目指す。







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草原から菜の花の峠へ No7
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