”脱藩者たち満たされた集通・冬紀行”No5





1月15日(木)朝から無風バクバク!
 快晴無風の朝この条件で来てくれればというのはいくらでもあるが、そんな時は列車が来てく
れないと相場が決まっているものだ。しかし今日は違う、しかも重連だ。反逆光で煙の陰影が
美しくこいのぼりのように煙が残っている。久しぶりの激Vコールだ、近くの豊田机務段氏と握
手し感動を分かち合う(817)。場所は査布嗄東側国道のオーバークロスから見えるのでそこか
ら歩くか、大回りすればすぐそばまで車をつけることも可能(バクバクの築堤と勝手に命名)。

 大満足したあと移動開始、線路は西に進むとΩカーブとなりもう一度国道がオーバークロス
するがそこが撮影地である。春節準備のためか天山(阿魯科尓沁)の街への交通量が多い。
クルマもさることながら馬車(ロバ車)の方が沢山通る。東行が3本通過のあとまたも重連の登
場にド順光バリバリで蒙A氏は「きれいな絵葉書写真撮っちゃったよ!」と満足した様子
(1055)。あまりのお手軽さにお勧めはしたくないが、追いかけにはよろしいかと。ただ経棚峠
の上店トンネルの上状態なので「一度やればOKですよ」。とクギをさしておこうかな。
  査布嗄構内で東行客レを待っていると下り込みのはずなのに、思いのほか盛大な煙の西行
貨物を撮れた。客レの発車をやってから先ほどの西行がカマ換えした列車をバクバクの築堤
で順光でいただく(QJ6351)。どこか良いところは無いかな〜と当ても無く西にクルマを走らせ
ると東行の列車を発見する。区間は習家段―小興隆地でGPSの資料によれば東行に対して
は下り込みのはずだが明らかに力行しており、この場所は要注意である。今回はロケハンで
きていないので、2月に現地調査をすべきでしょう。ここで撮れるとなれば小興隆地付近が小サ
ミットになっているわけで、大移動せずに西行東行とも撮れて大変効率的である。さらに西へ
走ってゆくがひたすらバックは何も無い低い築堤が続き変化に乏しく、山が近くに現れるとそこ
が衛門廟だ。国道からアプローチが容易で列車が停まっていれば両方向とも発車は撮れる。
特に林東方は足場がありよい。站の前まで来ると東行が到着したので信号機を注視すると西
行に対して開通。おそらく先ほど撮影したQJ6351だ、まだ相当時間がかかると踏んでカップ麺
にお湯を入れるともうそこまで来ているではないか。仕方なくビデオを東行と腕木信号をフレー
ミングし据え置きにして、手持ちで西行進入からすれ違いまでバシバシと撮影。程なく東行の
信号がガタンと降りて発車していった。柔らかいラーメンもうまいものである。

 そうこうしているうちに客レを福興地あたりまで迎えに行く時間だ。途中ロケハンしながら行く
がここだという場所が見つからない、単機の築堤では側面に日が当たらない可能性があるの
で、さらに福興地方向に進むと大きな山(これが天山らしい)バックの場所に出た。すでに欧米
人がスタンバイしていたので少し離れた場所にセッティングすると遠くに動く緑色の物体を発
見。近づいてくるとDF4とQJの重連であった、過渡期の資料程度に撮影した。客レを狙うわけ
だが、ここで山バックの3人と査布夏寄りのカーブで正面に日の当たる順光ポイントと分かれ
る。私と3den氏は装飾ガマがきそうなので順光を選んだわけだが、露出が刻々と落ち始める
が遅れている様でなかなかやってこない。ジリジリしながら約20分遅れの列車を一絞り落ちで
ゲット、オレンジ色に染まる客車を眺めながら後ろに続いている橋を渡るまで煙を見つめてい
た。

 明日以降は帰りの行程となる為、福興地より先の蒸機区間哲里木まで行けなかったのは残
念だが致し方ない。今日も明日に備え林東まで夕暮れの移動となる、20分遅れの客レには追
いつかないし撮れたとしても暗くてダメだろうと追いかけは中止した。それでも途中平行する道
路から眺めることはできた。夜汽車・素晴らしい光景だ。
林東泊まり(巴林右旗賓館)

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”脱藩者たち満たされた集通・冬紀行”No6
”脱藩者たち満たされた集通・冬紀行”No6